この本は二〇一一年、二〇一二年、そして、二〇一三年と続く私の経営ノートです
毎年末、来年はどんな時代になるんだろうな?
経営環境は?
そして、なにより弊社の経営はどうなるんだろう?
これが、私の例年の行事となって久しい。
さて、二〇一三年どんな時代になるんでしょうか?
不確実性の時代と言われて、毎年、まさかまさかの連続ですから、今年だって何が起きても
不思議がありません。
大吉のおみくじを当てても、屁のつっぱりにもなりません。(笑)
当然ですが、経営は何が起きても、対処できる、これが基本です。
私も経営者のはしくれですから、何が起きても、何があっても、言い訳できません。
でも、私は、経営の現場にいますから、私の考えが実践できる楽しさも実はあります。
経営は、仮説と検証の連続ですから、仮説を立て、実践する、これが自社でできる楽しみも
あるんですね。
すぐ、成功か失敗かは検証できるんですね。
(でも、取り返しのつかない大きな失敗をしますと、夜逃げしなければなりませんから、その
時は、『経営ノート』は絶版です。(笑))
「本郷さん趣味は何?」と質問されて、昔は、無趣味ですと、ぼそぼそ話していました。
でも、今は年をとってずうずうしくなりまして、開き直り、「趣味は仕事と吉永小百合」と
答えています。
ですから、吉永小百合はともかく、弊社が傾きますと、私も趣味がなくなり、無趣味のタダ
の年寄りになってしまいます。
余談ですが、「好きこそ物の上手なれ」と言うように、好きなものは、いろいろ工夫したり
努力しますから、うまくなります。
昔、女性の口説き上手な男を雇ったことがあります。
口説きがうまければ、営業もうまいだろうと思ったのですが、これが全然だめでして…。
喫茶店で、仕事の打ち合わせをしている最中でも、女性が店に入ってくると目線がそっちに
行って落ち着かないのですね。
はじめに
はじめに
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これは、女性が趣味で、仕事は趣味ではない。(笑)
これはダメだ、目的が違う。(笑)こんな経験がありました。
ところで、「財政の崖」が話題となりました。でも経営者は毎年、崖っぷちに立っています。
私を含め世の経営者は、毎年いわば「経営の崖」に落ちないようにしなければなりません。
昨年、二〇一二年の『経営ノート』は、少しくどいと言われました。
ですから、今年は、少し、ボリュームを減らして書きます。
私の考えが皆さんのお役に立てば幸いです。
まったく役に立たないかもしれません。(笑)
忌憚のないご批判と反論も大歓迎です。 読者ターゲットは、ずばり、中小企業の皆さんです。中小企業なくして、弊社もなりたちま せん。
最後になりますが、弊社の田尻重暁さん、
笹沼奈青さんには、図表の作成など、面倒な作業
を快く引き受けてもらいました。
又、東峰書房の根本寛之さんにはいつもながら、大変世話になりました。
紙面をお借りして御礼いたします。
二〇一三年二月
本郷孔洋