3-6.商品より顧客に目線を変える

顧客数 = 競争力
──大塚商会
 
今の時代は、継続した顧客数が、企業の競争力です。
 
商品に差がつかない場合は、特にそうです。
 
M&Aでの企業価値は、売上げもさることですが、「顧客数」がキモだと思うんですね。
 
継続したグリップの強いお客さんに新しい商品を売り込む。  
これは、自社の商品で、新規の顧客を獲得するより楽だというのは、マーケティングの基本 です。
『経営ノート二〇一一』ではこう書きました。
 
マーケティングでは「新規の顧客に販売するコストは、既存顧客に販売するコストの五倍かかる」(一:五の法則)、「顧客離れを五%改善すれば利益が二五%改善される」(五:二五の法則)といわれています(『マネジメント─基本と原則(エッセンシャル版)』P・F・ドラッカー著、ダイヤモンド社)。
コスト面から見ても、最も身近にいる顧客を大切にすることが効果的であることがわかります。
 
これは、『経営ノート二〇一一』からの課題です。
 
でも、それに加えて、「新規顧客の獲得」も同じように大事、これは二〇一三年の課題です。
 
ORからAND(前述)へ舵をとる、二兎を追う、お客様でも、既存も新規も!
やれやれ。(笑)
 
大塚商会の戦略はベンチマークとして大変参考になるのではないでしょうか?(大塚商会資料、図 22 ・ 23

──ザッポス伝説
  「顧客があって商品がある」、言い換えます と、顧客が先、商品が後の時代になったのですかね。
  「靴を売ることになった顧客サービス企業」 というキャッチコピーのアメリカのザッポス
というオンラインの靴の通販会社のオーナー
は次の様に言っています。
 「顧客サービスを軸にビジネスを始める。 商品はなんでもよかった?」
  「これから一〇年たって、「ザッポスっても ともと靴を売っていたの?」と言われるくらいになりたい。」
  「ザッポスエアラインのような会社をつくって究極のカスタマーサービスを手がけてみたい。」(トニー・シェイ
 
ザッポス・ドットコムCEO)(『週刊ダイヤモンド』二〇一二年一月一四日新春号)
 
ザッポスのコールセンターも有名です。自分の商品だけでなく、近くのピザ屋からレストランガイドまで電話してきた顧客と話をするそうです。
 
効率性の逆、これもビジネスのキーワードなのかな?
──アマゾンも顧客第一
 
アマゾンは、「世界一の小売業になる」のコンセプトで、まず本から販売を始めたそうです。
アマゾン・ドットコムの創業者ジェフ・ベゾス氏は、「今後何が変わるか」を考えるより「今後約一〇年の間に何が変わらないか」を考えることが重要と述べています。
 
すると、「アマゾンにとって今後一〇年変わらないことは、顧客が常に安さと豊富な品揃えと素早い配送を求めることだ。」(高島健一氏)
 
ジェフ・ベゾス氏が、尊敬するのはトヨタのカイゼンだと言います。
 
ちなみに、ザッポスは、アマゾンの子会社です。
 
アマゾンと楽天の勝負、やり方は違いますが、顧客を向いていることには変わりありません。
 
どちらが勝つか、興味があります。

【POINT】
①今の時代、継続した顧客数が企業の競争力となる。
 
→継続したグリップの強いお客様に新しい商品を売る。
 
→それに加えて新規顧客の獲得も追求する(二兎を追う、既存も新規も)。
②「顧客があって商品がある」  
→顧客サービスを軸にしてビジネスを始める。商品は 何でもいい?