3-3.分業化

分業で生産性を高めろ!
──ゴルゴ 13 方式
『ゴルゴ 13 』のさいとう・たかをさんは、ゴルゴ 13 の顔しか書かないで、脚本も一流作家に外部委託、社内作業も分業化、とテレビで放映していました。

徹底した分業化が、人気を続けて、長寿である秘訣の一つであることは間違いありません。

私も職人の世界のはしくれですが、この分業化は、実行が難しいのも事実。弊社でも苦戦しています。

ゴルゴ 13 で言えば、ベテランが顔も書くし、通行人も書いてしまう。(笑)

さて、成熟し終わった業界と思われていても、「分業」によって収益力は上げられると私は個人的に思っています。
「分業が富を増やす」という言い伝えがあります。

大企業のヤマト運輸でさえ、最近まで、宅配の荷物の積み込みをドライバー自身がやっていたそうです。

それを、住所ごとに宅配の荷物を仕分けして積み込む要員を作り、ドライバーと分離させたところ、ベテランでなくても、容易に配達できるようになったといいます。

結果、宅配の生産性は上がりますが、導入には、ベテランのドライバーの抵抗がかなりあったそうです。(『日経トップリーダー』)

かように、大手でもサービス業の分業化は難しい。

製造業では、当然の分業ですが、サービス業では、ベテランが、自分でやった方が作業が早いので、なかなか分業が進まないんですね。

でも、何回も言いますが、成熟した業界やサービス業は、「分業」が不可欠です。

あきらめず、近いところから、分業化を進めるのが現実的です。

こんな記述があります。
──都市化は分業化
「もともと地方労働者よりも都市労働者の方が生産性が高い。なぜなら、経済の高度化とと もに分業化が起こり、分業化が都市を生み出したわけだから、本来的に都市の方が生産性が高いのだ。日本の駅周辺の商業施設の単位当たりの売上げが突出していることがその証左である。」(『日本文明、世界最強の秘密』増田悦佐著、PHP研究所)

──分業は富を増やす

アダム・スミスの『国富論』でも、分業が富を増やすとしています。
「一七七六年出版の『国富論』序文で、富が消費する必需品と便益品の量であることを述べ、本文を「分業について」の章で始める。分業が生産量を高める方法であり、それが富の増加につながるからである。」
「分業には生産物の生産過程での作業内分業と、それぞれの職業への特化、すなわち社会的分業がある。分業によって生産量が増大し、消費量が高まるのは国内経済と同様に世界経済についても当てはまる。」
「国内経済では、それぞれが異なる職業に特化して、分業することで皆が利益を得る。家庭では、自分で作るほうが買うよりも高くつくものは、自分で作らない。スミスによれば、それと同じ理屈が、国際貿易においても成り立つ。」(『分業が富を増やす』日本経済新聞、二〇一二年七月二〇日)

私は、サービス業を産業化するためのキモは、「分業化、標準化、道具化」だと思っているのですが、分業化が進むと、結果標準化が進むのも事実です。

又、標準化が進むと分業化がし易い。

分業は弊社の今年の課題でもあります。
起業新時代
──ベンチャーブーム再来

私見ですが、そろそろ、またベンチャーブームが今年来るような気がします。

根拠は乏しいんですが、ITバブルは、二〇〇〇年、そして、ライブドアを筆頭にしたヒルズベンチャーブームは、二〇〇五年まで。

五年ごとにブームが来ています。

そろそろと思っていたのですが、リーマンショックがありました。

でも、今年ぐらいは、そろそろまた来そうな年回りの気がします。
──キーワードは、「若くて、早い」

東証一部史上最年少で駆け上がったリブセンスという会社があります。

リブセンスの社長は、村上太一さんで、私も個人的に知っていますが、まだ二六歳です。

村上さんは、ベンチャー企業は、「大手が資産だと(思っているもの)を、負債に変えることだ。」と、言っています。(『日経ビジネス』、二〇一二年一〇月一五日号)

人材紹介をネットでの成功報酬モデルで成功させましたが、人材大手は、強い営業部隊を持っている故にこの方法が取れない。

つまり、その大手の強い営業力は資産なのですが、それが足かせで、同じ成功報酬モデルはできない。  ですから、強い営業部隊を逆に負債にしたのが、成功の要因と自ら分析していました。

このモデルは、ネットだけでなく、成功報酬、就職お祝い金というひと工夫で成功しました。

大手も山ほどまねしたそうですが、逃げ切りました。

追いつけないほどの速さ。

起業成功のコツは、スピードと若さかな?
──キーワードは「科学」
「出店前に売上高を予測してあげて、赤字店にならないように経営をコンサルする」会社 (ディー・アイ・コンサルタンツ)でも、成功モデルが出ております。(『週刊ダイヤモンド』、二〇一二年一〇月六日号)

ビッグデータの時代とも言われています。

高い精度で、数値化し、分析できる時代になったんですね。

これは、古い人ではできません。(笑)

この分野での起業のチャンスはまだまだありそうです。

起業のキーワードは、「科学」かな?

【POINT】
①成熟し、終わった業界と思われていても、「分業」によって収益力は上げられる。
→「分業が富を増やす」
②サービス業を産業化するキモは「分業化、標準化、道具化」である。
②起業新時代
→成功のコツはスピードと若さ、キーワードは科学。
→大手企業の資産を負債に変えるビジネスモデル。
→高い精度で、数値化し、
分析できるビッッグデータの時代。