2-10.サービス業は大手だってシェアが取れない

中小、零細だって十分勝機あり
──成熟した業界でも工夫次第で
 
大手の製造メーカーは、グローバルのシェアを取っていかなければなりませんが、国内企業、サービス、小売り、どれもどんなに大手でもシェアが取れません。(図 15)
 
これらの企業は、すべて局地戦です。
 
イオンだって、ゼンショーだって、全国的に見ますと、わずかなシェアです。
ということは、いかに地域で、陣地を確保するかで、勝敗がきまります。
 
逆に言えば、中小零細にもやり方によっては、十分成長のチャンスがあるということです。
 
いい例があります。
 
二〇〇〇年イオンが北海道に進出しました。ジャスコ北海道一号店です。
 
そこで、岡田元也ジャスコ社長(当時)は「二〇〇三年、増床する」と宣戦布告しました。
 
でも、結果勝ったのは、地元アークスでした。
アークスは、地元ナンバーワン企業である、青森のユニバース、岩手のジョイスを次々に経営統合して、逆に本土上陸の橋頭堡を築き始めました。
 
かように、大手、ナショナルチェーンが必ずしも強くないのが、サービス、国内産業です。
ですから、中小零細だって、十分勝機があります。
 
又、新規参入だって、やり方次第です。
 
例えば、牛丼業界を見てみましょう。
 
すき屋、吉野家の二強の中でも、東京チカラめしのように焼き牛丼で、新規参入でき、どんどん店舗展開が可能です。
「牛丼業界に新勢力が現れた。これまで業界に定着していた「煮る」方式ではなく、ひと手間かけて「焼く」方式を採用することで差別化に成功。
 
すき屋、吉野家、松屋の大手三社の寡占状態にある牛丼業界では、新規参入の余地はないと考えられていた。だが、視点を変えれば、成長への鉱脈はまだまだ眠っていたのだ。」
 
ついでにですが、「三光マーケティングフーズの現在の柱となっている居酒屋の第一号店は東京渋谷の「だいこんの花」。いままでの居酒屋にはなかった『手巻き寿司』をメニューに入れるなど女性目線で大ヒットした。」
「居酒屋というのは意外に企業規模があるから残るというものじゃない。」
「丁寧にきめ細かく商売をやったほうが強いんだと思いました。」
 
商売の基本を簡潔に述べています。「つかみ」は、経営者のキモですね。(『日刊ゲンダイ』「語り部の経営者たち
 
成功のコツ
 
成長の秘密」東京チカラめし(三光マーケティングフーズ)(平林実社長、二〇一三年一月八日)

【POINT】
①ナショナルチェーンでも国内ではサービス、小売とも シェアが取れていない。
②逆に言えば、やり方次第で中小零細でも十分成長のチャ ンスがある。
③新規参入だって、視点を変えれば成長への鉱脈がまだま だ眠っている。