あとがき

私は、自動車メーカー、スズキの代表取締役会長兼社長である鈴木修さんの次の言葉が好きです。
「一〇年先の事を考えるなんて、昔でいえば一〇〇年先を考えているようなもの。会社のあるべき姿を描くと現実から大きく乖離する。最小限、今何をなすべきかを考えていくことだ。
─鈴木修」(『仕事で一番大切にしたい 31 の言葉』有森隆著、大和書房)
 
私は、自社では長期計画も立てません。  
本文にも書きましたが、目の前で何が起こるかわからない時代です。
 
ですから、今なにをすべきか考える、これが現実的だと思っています。
 
でも、一年は考えます。
 
年初に今年は何の時代かなーと、あまり根拠はないのですが、考えます。
 
二〇一一年のテーマは、「不景気と思うな思えば負けよ」でした。
 
一〇年で倍になった、日本のGDPは、一〇年で半分になる?
 
こんな根拠で、不景気と思うのやめよう、でもまだ半分になっても、超経済大国です。
 
この国でビジネスをするのは、シアワセだ、こんなテーマでした。
 
本文でも書きましたが、それから二年経って、日本のGDPが約一兆円減りました。
 
それでも十分、超経済大国です。
 
まだまだ、国内にチャンスがあると私は思っています。
 
さて、二〇一二年は、戦略的に「跳ぶ年」だと書きました。
 
どんな変化が来るんだろう?
 
どう跳べばいいか?
 
こんなことを考えている間にあっという間に、一年が経ってしまいました。(笑)
 
三年モデルチェンジ、一〇年フルモデルチェンジ、二〇一二年は節目の年だと思ったからです。
 
私は、会計、税務のトレンドは、時代のカガミだと思っています。
 
バブル時代は、「資産税」が花形でした。
 
その後の、失われた日本の時代は、再編税制の時代でもありました。
 
二〇一二年は税務、会計のトレンドが大きく変わるだろうという予測から、跳ぶ年と勝手に思ったのです。
 
でも、どう跳ぶか試行錯誤している間に、一年経ちました。
 
まだ、跳べずにいます。(笑)
 
さて、二〇一三年、今年は、「残存者利益をめぐる戦い」の終わりの始まりの年だと勝手に考えました。
  「取りに行くため」には、なにがなんでも、「事業を継がせろ!」
 
すると、自動的に、「残存者利益」が手元に来る、こう本文でも書きました。
 
我田引水で言えば、今年の税制改正(案)で、事業承継税制が使い勝手がとてもよくなります。  
やっぱり、私のテーマと合っている?(笑)
 
でも、どんな年になりますやら…。
 
ついでに、鈴木修会長は、「働け、死んだら有給休暇はたっぷりとれる」と言っています。
 
うまいなーと思います。
 
それをもじって
  「死ぬまで長生きしよう。死んだら、死ぬほど有給休暇が取れる」
 
オソマツでした。(笑)

二〇一三年二月
本郷孔洋