経済と犬の関係?
──まだ日本国内にもチャンスはある
私が、二〇一一年の経営ノートで仮説を立てたのは、あと一〇年で日本の名目GDPは、約半分になるということでした。
約二年で、図のように一兆円、下がりました。
一兆円と言えば、リッチマンクラブと言われて、先進国が加盟する、OECD(Organization for Economic Co-operation and Development 経済協力開発機構)の加盟資格だと昔聞いたことがあります。
二年でその加盟資格たる富を失ったことになりますから、大変なことなのですが…。
でも、そんなマクロに騙されて、日本はダメだと考えないこと。
まだまだ、日本は、ビジネスするのによい国だと思うことです。
中小企業にとって様々なチャンスはてんこ盛り(笑)です。
──「犬がいるうちは日本は大丈夫」
元祖ベンチャーのカリスマ、堀場雅夫氏(堀場製作所最高顧問八八歳)の言葉です。
「大体、日本は反撃不能なほどダメージを 受けてませんよ。国難だとか、何を大げさなことを言うとんのやと。三度の飯が食えるどころか、医者から肉食ったらいかん、酒飲んだらいかん白い飯もあんまり食うなと言われている、そんな時代やないですか。どこが不景気やねん。」
「最近、ドックフードとかキャットフード を作っている会社の業績がすこぶる良いと聞いた。ダイエットキャットフードとダイエットドッグフードが、普通のドックフードの倍の値段で売れるんですと。」(『日経ビジネス』二〇一三年一月七日)
堀場さんは、犬がレインコートや靴を履いて歩いているうちは、日本は大丈夫だと言っていましたが、私もまったく同感です。
私が大学時代、昭和四〇年ごろの話ですが、当時ちょっとした人気のあるレストランで、犬を食わせるといううわさの店がありました。
真偽の程はよくわかりませんが、当時は、そんなことも起こっても不思議はないと思える状況でしたね。
堀場さんは、本当に貧しくなると、街中に犬がいなくなると言っていましたが、その話私も経験から実によくわかります。(笑)
【POINT】
マクロに騙されて、日本はダメだと考えないこと。 まだまだ日本はビジネスをするのによい国である。